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2005-02-28読了

このところ通勤時の睡眠を取り止めて読書に充てているので進みが早い。

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杉浦日向子全集 全8巻セット

杉浦日向子全集 全8巻セット

5集と6集あたりを読んだ筈だが明確でない。何冊かある内から、読んだことのない作品が中心のものを借りた。

なんというか、もう特に言うべきことはない。ただ、この人の作品は全部手元に置きたいとだけ書いておく。

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続巷説百物語 (文芸シリーズ)

続巷説百物語 (文芸シリーズ)

江戸の妖怪ネタ小説*1。昭和を舞台とする京極堂シリーズが「怪異に見えるものが人間の仕業であったことを解き明かす」という流れであるのに対し、こちらは「人間の仕業であるものを怪異に見せかける」という方向性。ある意味ではミステリーに於ける倒叙トリックのようなものか。

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これまで飛浩隆の作品を読んだことがなかったので、ずっと購入を躊躇していたのだが、これならさっさと買っておくべきだった。これは大変に面白い。

AIが暮らすヴァーチャルリアリティの町、という設定は決して新鮮味のあるものではないが、娯楽のためだけに作られた世界としてのリアリティと陰惨な行為についての執拗な描写は驚嘆に値する。

ストーリーとしては完結しているが、シリーズ化の予定ありということでナンバーが振られているので、続きを楽しみに待ちたい。


ところでこの後象られた力 kaleidscape (ハヤカワ文庫 JA)を購入したら、プロフィールに作者のWebページへのアドレスが書いてあった。

http://d.hatena.ne.jp/TOBI/。はてなダイアリーで書いているとは思わなかった。取り敢えずアンテナに入れておこう。

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サトラレ(8) (イブニングKC)

サトラレ(8) (イブニングKC)

発売日に会社の近所で見当たらず買いそびれていたのを購入。

ひとまずの完結編ということで、7巻あたりからの大きな動きを受け継いで話が進む。ネタバレになるので詳しいことは書かないが、冒頭から衝撃的な展開である。

佐藤マコトはこれがデビュー作であったと思うが、本作はそうとは感じさせないほどの完成度を持っている(画は粗いが、それはまあ良しとしよう)。

摩擦ルミネッセンス現象は知っていたが、氷砂糖で起きるとは知らなかった。ひとつ勉強。

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3月26日の谷山浩子公演「幻想図書館 Vol.3 アタゴオルは猫の森」を前に、ますむらひろしを読んだことがないと言うd:id:fumineに読ませようと引っ張り出したついでに自分も読む。現在のところ、唯一保有するますむら作品である。

アタゴオルシリーズは作者の代表作で、鉱石、切手、音楽、化石や海棲生物など博物/理科趣味的少年を惹き付けるガジェットを鏤めたファンタジー作品である。主人公らの保有技能に合致する展開が多く見られるなど、子供のごっこ遊び的御都合主義の感が強いが、それは些細な問題である。

3巻〜5巻前半辺りが連続するひとつの冒険譚になっており、これはこれで悪くはないが小話の方が味わい深い。いずれ他のアタゴオル、あるいはアタゴオル以外のますむら作品も買い直したい。

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ある閉ざされた雪の山荘で (講談社ノベルス)

ある閉ざされた雪の山荘で (講談社ノベルス)

雪山密室系はミステリーとしては最早古典と言って良い部類のシチュエーションだが、本書はそれを逆手に取って捻りを加えた寄書。


登場人物らは有名劇団のオーディションに選ばれた役者7人。新作劇の練習のために、劇作家に手紙で山奥のペンションに呼び出された。しかし作家はおらず、手紙で次の指令が渡される。「君たちは閉ざされた雪の山荘にいる。雪の重みで電線も切れ、電話も通じない。ペンションの敷地から出たものはオーディション失格とする」-----実際には閉ざされていないペンションの中で進行する殺人事件劇。これは本当に劇なのか?疑念渦巻く山荘を、しかし失格を恐れて出ることもできない。


捻りを利かせすぎてすっきりしない印象もあるし、個人的にあまり文体が好みでないというマイナス点もあるのだが、少なくとも発想は面白い。他作を読むかは……微妙なところだ。

*1:ミステリーというジャンルに収まるものかどうか、少々戸惑ったので「小説」とだけ呼んでおくことにする。

MakisiMakisi2005/03/25 21:33「巷説」3作読んだからでしょうか最後の「後巷説」の最終話で百介になみだしてしまいやした。・・アニメも不条理さが出てておもしかったっす♪

DocSeriDocSeri2005/03/29 15:10アニメなんてあったんですか。存じませんでした。
映画だかドラマだかになるという話は聞いたことがあったのですが。

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2005-02-23そして最近の読了

リクエストしていた本がやっと来たので、珍しく高めの頻度で図書館へ。

森博嗣を中心に8冊ほど借りる。

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朽ちる散る落ちる (講談社ノベルス)

朽ちる散る落ちる (講談社ノベルス)

先日読んだ六人の超音波科学者 (講談社ノベルス)の続き。前回殆ど生かされなかった平面図はここでやっと効果を発揮する。というかこの二つの事件は一続きであって、つまりは全然完結していなかったわけだが。

いかにも本格らしい作品であり、いかにも森らしいやり方ではある。

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魔剣天翔 (講談社ノベルス)

魔剣天翔 (講談社ノベルス)

空飛ぶ密室の謎。保呂草の裏の顔が中心となる、ミステリィというよりサスペンス風な話。終盤の、いかにも探偵らしい動きが興味深い。

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恋恋蓮歩の演習 (講談社ノベルス)

恋恋蓮歩の演習 (講談社ノベルス)

なんて読むのか判らないタイトルはあまり中身と関係なさそうな印象。

魔剣天翔 (講談社ノベルス)の続編は消失トリック。関連なさそうなものが一度に繋がる快感。

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黒猫の三角 (講談社ノベルス)

黒猫の三角 (講談社ノベルス)

Vシリーズ第一作は謎の連続殺人もの。他のものを先に読んだから、キャラの描写に少々ずれがあるような感じを受ける。

最後のトリックは少々反則ではないだろうか。読者に明らかな誤情報を提供しているように思えるが。

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2005-02-14最近の読了

久しぶりの森博嗣、他。

[]『レックス・ムンディ』 09:22 『レックス・ムンディ』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『レックス・ムンディ』 - 芹沢蔵書目録 『レックス・ムンディ』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

レックス・ムンディ

レックス・ムンディ

キリスト教にまつわる秘密を考古学者が解き明かすという筋書きだが、宗教的な研究よりはオカルト/SF風味の強い作品。読後感はパラサイト・イヴ。つまらないわけではないが終盤ちょっと……

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人形式モナリザ (講談社ノベルス)

人形式モナリザ (講談社ノベルス)

Vシリーズは殆ど読んでいないので、最初のキャラ紹介的文章の時点でちょっと躓く。彼の文章は全般に硬く、キャラ描写は客観的傾向が強い。凡そキャラ萌えには向かない、なのに萌えキャラを書こうと無理しているような印象を受ける。

三角関係の話とか、そうした心理描写を少々鬱陶しく感じながらもミステリとしては非常に楽しめた。殊にトリックにまつわる描写などは秀逸。後から考えれば読者にも予め情報はすべて公開されているのに、読んでいる時にはそう思わない。

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六人の超音波科学者 (講談社ノベルス)

六人の超音波科学者 (講談社ノベルス)

順序としてはかなり飛んでいるが、これは図書館で借りるものの宿命である。発表順に読もうとすれば長期間待たざるを得ないし、頻繁に訪れることのできない身なれば見つけた時に見つけた分だけ借りざるを得ない。


舞台は半ば閉ざされた山奥の研究所、最初に示された見取り図には円形の構造物。「F」を想起させるに充分であり、それはある意味で正しくある意味で間違っている。

相変わらず微妙な心理的描写以外は気持ちよく読めた。

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