芹沢蔵書目録 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2004-10-28最近関わった本

読んだり買ったり、まとめて。

[]『蟲師(5)』 『蟲師(5)』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『蟲師(5)』 - 芹沢蔵書目録 『蟲師(5)』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

蟲師 (5)  (アフタヌーンKC)

蟲師 (5) (アフタヌーンKC)

今回は全体に少々暗めの印象?蟲は常に大きな影響をもたらし、その多くは致命的と言っても良いものであるから必然的に話は暗くなりがちなのだが、この巻に収録されたものはとりわけ対処できずにやられてしまったものが多いようである。

[]『百鬼夜行抄(12)』 『百鬼夜行抄(12)』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『百鬼夜行抄(12)』 - 芹沢蔵書目録 『百鬼夜行抄(12)』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

百鬼夜行抄 (12) (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)

百鬼夜行抄 (12) (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)

相変わらず怪異の描写が見事。様々な民俗学的知識が下敷きにあるのは言うまでもないが、それをことさら表に出さない。様々な形の「妖怪」が登場するが、それらには特定の名はなく、漠然と「妖怪はしばしばこういうことをする」「妖怪にはこう対処するのが有効」というようなレベルで描かれるに過ぎない。そうしてRPGのモンスター攻略法の如き表現を遠ざけ、その凛とした面白さを保っている。

[]『グランド・バンクスの幻影』 『グランド・バンクスの幻影』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『グランド・バンクスの幻影』 - 芹沢蔵書目録 『グランド・バンクスの幻影』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

期待外れ。

海底からタイタニックを引き上げようとする話……なのだが、あらゆる意味で意図の不明瞭な描写が多発。引き上げの資金を出した人物の娘が矢鱈とマンデルブロー集合にこだわり、地の文でもこれの解説をしているにも関わらず、ストーリーとマンデルブロー集合の間に有意な関係はない。二つに折れた船体を持ち上げる二つの方法はアイディアが示されたに留まり具体的な描写はなし(引き上げ前に話が終わる)。そして終章で突如として宇宙へ。

なんだこりゃ。

[]『屋上物語』 『屋上物語』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『屋上物語』 - 芹沢蔵書目録 『屋上物語』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

屋上物語 (ノン・ノベル)

屋上物語 (ノン・ノベル)

デパート屋上の無愛想な店員のオバチャンが探偵役、傍観者が屋上に存在する無機物という、少々変わったミステリー。とはいえ設定が多少アレなだけで、アームチェア・ディテクティヴとしては正統派。

しかし同じスタイルの短編集をいくつも書いている彼なればこそ、もうひと捻り欲しいという気もする。

[]『クリプトノミコン』 『クリプトノミコン』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『クリプトノミコン』 - 芹沢蔵書目録 『クリプトノミコン』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

今回一番の当たりか。暗号解読にまつわる話。

まだ1巻を読み終わっていないので話の流れは漠然としているが、少なくとも戦時中の暗号解読に関わる主人公ローレンス(彼自身は多分架空の人物だと思うが)の周囲の描写は実に刺激的である。暗号或いは初期のコンピューター関連の話を齧っていれば必ず耳にするであろう人物の名が至る所に登場する。例えばアタナソフ教授と教え子のベリー、言うまでもなく最初の電子計算機ABCの開発者だ。或いはローレンスの大学時代の友人、ホモのイギリス人アレン---ここまで聞いた時点で思い至るべきだったが、下の名はチューリング。チューリング・マシンの提唱者、エニグマ暗号を解き明かし解読用の演算装置Bombeを開発した人物である。

こうした部分を読んでいるだけでもうドキドキしてくる。これがあと3巻分続くというのは幸せなことだ。

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